第8回 3級(正答確認)
正解は「黄色の選択肢」となります。
設問1
色々な機械の骨組みとなり、重要な部品の多くは工作機械で加工されます。これら部品は素材から丸く削られたり、平に削られたり、穴を開けられたりします。このように工作機械は機械の部品をつくる機械であるため、一般の機械よりも高精度でなくてはなりません。
このため、工作機械は「機械を作る機械」、または何と呼ばれるでしょうか。
ファザーマシン
マザーマシン
マスターマシン
解説
私たちの身近にある家電・自動車・産業機械等の機械はガソリンや電気等のエネルギー源を動力として特定の動作や仕事をすることを目的として作られています。そして機械はいろいろな部品が組み合わさって作られています。工作機械はそれら部品のほとんどを作り出しているのです。
そこで、工作機械は素材から様々な部品を作り出して製品を生み出しているので「機械を作る機械」とか「マザーマシン」と呼ばれています。ただし、マザーマシンと一言で言っても、単に一種類の機械しかないわけではなく、さまざまな工作機械が存在しています。
設問2
機械には人間が物を作り出すために道具として使う機械があります。それらを総称して産業機械と呼びますが、その中に分類される工作機械は以下のどれでしょうか。

機械A
機械B
機械C
解説
工作機械とは、金属などの材料に切削、研削、穴あけといった加工を施し、目的の形状を作り上げる機械の総称です。自動車やスマートフォンから家電製品に至るまで、身の回りの製品を構成する部品の多くは工作機械によって作られており、「機械を作る機械」や「マザーマシン(母なる機械)」とも呼ばれています。
Aは工作機械で、材料を固定し、回転する刃物(フライス)で表面を削り、平面や溝、穴などを加工する機械です。Bの産業用ロボットやCのオフセット印刷機は工作機械には含まれません。
設問3
工作機械などの工場設備は何ボルトの電源が必要でしょうか。
単相交流100V
単相交流200V
3相交流200V
解説
単相・3相交流:図のように100Vと200Vの違いは、「100V=家庭向け、200V=ビジネス向け」という理解が日本では一般的です。
三相200Vは 「動力」とも呼ばれ、大きな力や電気的に容量をたくさん消費する業務用の機器を利用する際に選ばれる電源です。
家庭には単相交流と呼ばれる赤・黒色の2線か白色も加えた3線で電気が送られています。3線では白と赤か黒で100Vに使い赤・黒をクーラなどの200Vに使います。 一方、三相交流は3線のみで、それぞれ電気が送られて一つの力になり大きな動力を動かします。

設問4
西暦3世紀後半、かつてのローマ帝國都市ヒエラポリス(現トルコ西部)にて石材加工で使われたという機械です。産業革命前に加工機械は自然の力、人力や馬力にて駆動されていました。この機械は図中の破線で囲まれた部分が加工部で、切断用刃物には石英砂か粉末コランダム(ダイヤモンドに近い硬さを持っている酸化アルミニウムの結晶からなる鉱物) のような研磨剤が付いた金属刃物であったとされています。
さて、この機械の動力源はなんでしょうか?

風力
水力
人力
解説
図は水車を使い水の流れる力を回転する動力に変換し、歯車を介して刃物を動かしていますので、正解は水力となります。
設問5
写真の野菜カッターは「ねじ駆動」で、ハンドルを回すとホルダーは野菜を刃物台の方向に押し、野菜が細く切られていきます。
今この駆動ネジがリード1㎜の1条ねじとすると、写真のハンドルを何回転すれば写真のニンジンがあと1.5㎝切れるでしょうか。

1.5回
3回
15回
解説
ネジには表のような「リード」と「ピッチ」があります。
「リード」は、ネジが1回転した際に移動する距離を意味します。例えば、ネジが1回転する ごとに進む距離が10mmであれば、そのネジのリードは10mmとなります。一般的なネジはリードとピッチが等しい1条ネジです。
一方、リード=ピッチとならないネジを多条ネジと言います。多条ネジはリードがピッチの整数倍で、2倍のものを2条ネジ、3倍のものを3条ネジと言います。例えば、リード40mm ピッチ20mmの場合、2条ネジと言い、ネジ1回転で進む距離はピッチの2倍になります。
工作機械ではハンドルやモーターの回転運動をねじにより直進運動に. 変換する機構が使われています。

設問6
円筒状で複数の刃を持つ切削工具フライスを回転させて工作物(加工材料)を前後左右上下に動かして切削する金属加工方法は、フライス加工と呼ばれます。 この加工は工作物に平面や段差を作ったり、溝を入れたりする用途に適していて、歯車や金型、機械部品などの加工に用いられます。
以下A~Cの加工のうちフライス加工はどれでしょうか。

加工1
加工2
加工3
解説
加工1がフライス加工。加工2は旋削加工で回転させた棒状の工作物に刃をあてています。加工3は穴あけ加工で回転する切削工具で加工物に円筒穴をあけています。
設問7
表は2024年の(一社)日本工作機械工業会(日工会)が集計した毎月の工作機械受注の総額内訳です。ここで、受注とは日工会会員企業である工作機械メーカーが顧客から注文を受けた額で、この注文に基づいてメーカーは機械を製造します。
受注した機械はすべて新品なので、この数字を見ると顧客企業が工作機械を設備することに力を入れているかどうかがわかり、景気の好不況の目安になります。
さて、表から2024年の海外顧客からの受注は全体の約何%でしょうか。
| 工作機械2024年受注内訳 | 受注額(百万円) |
|---|---|
| 総受注額 | 1,485,109 |
| 内需(国内顧客からの受注) | 441,538 |
| 外需(海外顧客からの受注) | 1,043,571 |
約30%
約70%
約80%
解説
外需(海外顧客からの受注)/受注総額
=1,043,571 / 1,485,109 ×100
=70.3% となり、約70%が正解。
設問8
写真は金属やその他材料に孔をあける作業と加工に使われる「卓上ボール盤」です。材料により切削工具(ドリル)回転速度を変えるため、切削工具の取りつく主軸と主軸駆動のためのモーターは段付きプーリー(注記)にVベルトをかけ替えて回転数を変えます。
注:複数の異なる直径の溝(段)を持つものを指します。これにより、ベルトを異なる直径の溝にかけることで以下の表のように速度変換を行うことができます。

今主軸段付きプーリの4段目の溝をつないだ時、プーリの減速比はどのようになるでしょうか。
0.38
1.0
2.63
解説
プーリー減速比は、機械における回転数の変化を表す重要な要素です。
この減速比は、モータ側プーリ回転数を主軸回転数で割ることで求められます。例えば、モータ側プーリ回転数が1000rpm、主軸側が200rpmの場合、減速比は5:1(1000 ÷ 200 = 5)となります。
設問9
以下の金属製品の中で工作機械による加工ではないものはどれでしょうか。

自動車バルクヘッド
EV電池ケース
スマホ筐体
解説
電池ケースやスマホ筐体は切削する工作機械による加工工程がありますが、自動車のバルクヘッド(隔壁)の素材は、一般的に鉄鋼、アルミニウム、プラスチック、または複合材料などが使用されており、プレス加工、射出成形により加工されています。
